【ゆっくり怪談朗読】口裂け女【第5話】
【ゆっくり怪談朗読】口裂け女【第5話】
学校が終わり、もう陽は傾きかけている。
仲良し3人組のA君・B君・C君は、
いつもの道を話しながら歩いて帰っていた。
すると夕焼けに照らされ、
人通りの少なくなった道の向こうから
1人の女性が歩いてくる。
一見するとその女性は髪の長い綺麗なお姉さん、
という感じなのだが、
真っ赤なロングコートを着て大きなマスクをしていた。
今の季節は真夏だ。
そんな恰好をしているなんて、
誰から見ても異常なのは明らかだった。
3人と女性の距離が次第に近づいてくる。
なるべく目を合わせないように
女性とすれ違おうとした…その時。
「私、キレイ?」
ビクッとして3人は女の方を見た。
女は立ち止まり、
3人の方を向いていた。
絶対にヤバい!と思いつつ、
A君は答えた。
「は…はい、とてもキレイです…。」
すると女は
「ありがとう…。じゃあ…これでも…?」
と言って大きなマスクを取った。
「うわぁぁ―――っっ!!」
3人は悲鳴を上げて一目散に駆け出した。
マスクの下にあった女の口は、
耳まで大きく裂けていたのだ。