御恐のゆっくり怪談朗読

御恐がこれまでにYouTubeに公開した動画をテキストと共に紹介するブログ

【ゆっくり怪談朗読】帰らないコックリさん【第40話】


【ゆっくり怪談朗読】帰らないコックリさん【第40話】


コックリさんが流行っていた頃の話です。

流行りものが好きな私と友達は
コックリさんを毎日のようにしていました。

その日、友達が「今日は部室でコックリさんやろう」と
言い出したので部室でやることになりました。

すると、いつもよりも
すんなり来てくれたような気のするコックリさん。

最初のうちはたわいも無い
質問をして答えてもらっていたのですが、

突然
「お・れ・は・そ・こ・の・こ・ふ・ん・か・ら・き・た」

とヤバい事を語りだしてきました。

学校のすぐそばには本当に古墳があり、
恐怖を覚えた私たちは、
コックリさんに帰るようにお願いしました。

しかし、コックリさんは「いいえ」を示し
帰ってくれませんでした。
何度お願いしても「いいえ」の返事ばかり…。

泣きそうになりながら困っていると、
少し離れた所で見ていた後輩が近寄ってきて
十円玉をキッと睨むと

「お・帰・り・く・だ・さ・い!」

と強く言いました。

すると十円玉は素直に「はい」へ進み、
問題なくこっくりさんは終了することが出来ました。

あの時、
帰らないコックリさんも怖かったのですが、
今まで聞いた事のない後輩の声に
すごい寒気を感じたのを今でも忘れられません。

【ゆっくり怪談朗読】片田舎のホテル【第39話】


【ゆっくり怪談朗読】片田舎のホテル【第39話】


ちょっと昔の話です。

彼女と車で旅行していて宿泊するところがなく、
とある片田舎のホテルに入りました。

ホテルといっても、
建物は旅館に近い雰囲気でした。

建物の中に入りキョロキョロしていると、
背後から声がするので振り返ると、
いつの間にかお婆さんがいて部屋に案内してくれました。

案内された部屋を見ると、
夏だというのに壊れかけた石油ストーブが置いてあり、
部屋中埃だらけで湿っぽい感じがしました。

嫌な予感がしていると、
トイレに入った彼女が

「水洗の水が真っ赤だった…
こんなところ、もう居られない!」

と、真っ青な顔をして出てきた。

私は部屋を出て苦情を言おうと
さっきのお婆さんを探したのですが
見つかりませんでした。

結局、そのまま車に乗り立ち去ることにしたのですが、
最後に振り返ってホテルを見ると、
そこには崩れかけた廃屋が建っていました。

【ゆっくり怪談朗読】弟への電話【第38話】


【ゆっくり怪談朗読】弟への電話【第38話】


晩御飯を食べ終え
家族みんなでテレビをみていた八時頃。

小学生の弟が急に立ちあがり、
電話に向って歩き始めた。

弟は自分から誰かに
電話するようなことはまずなかったので、
「誰に電話するんだろう」と
家族みんなでなんとなく弟に注意をむけていた。

すると、
弟は受話器を取ると
番号も押さずに誰かと話し始めた。

「え? そうですか……はい…。」

弟はそれだけ言って受話器を下ろし、
こちらに向いた。

「おばあちゃんが死んだって。」

僕らは慌てたが、
祖母のいる病院に念の為に電話してみると、
ついさっき、
それも5分くらい前に息を引き取ったと告げられた。

「これから電話を差し上げようとしていたところ」と
病院の事務員のほうが驚いていた。

僕らは何がなんだかサッパリわからず
弟を問い詰めたが、
弟はキョトンとしてこう言った。

「だって、電話が鳴ってたのに
だれも出ないから僕が出ただけなのに!」

もちろん僕らは誰も電話のベルなんて聞いてない。

それで、
誰からの電話だったのかと聞くと、

「わかんない。知らない女の人の声で
『おまえのおばあさんが死んだよ』っていわれた。」

我が家では、
それ以来弟が電話を掛けようと
立つたびにビビリます。